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歯と口の健康が認知症予防に

 お口の機能を健全に保つことが認知症の予防に繋がるという研究報告があります。咀嚼機能(噛む力)が低下したり、嚥下機能(飲み込み)がうまくいかなくなると、食事の量が徐々に減り、自覚のないまま低栄養に陥ることがあります。栄養状態の低下は認知機能の低下につながります。また、高齢者が低栄養になると、筋肉も衰えてくるので、転倒や寝たきりになるリスクが高まります。低栄養のために免疫機能が低下するので術後の回復が遅れるという負のスパイラルに陥ります。
 こうしたことを防ぐために、咀嚼や嚥下などの機能が低下しないようにする必要があります。まず、噛む力の低下を防ぐためには、日ごろから歯を失わないように心がけることが最も大切ですが、不幸にも歯を抜くことになっても、抜けたままにしないで、入れ歯やブリッジなどを装着して、咀嚼力の低下を防ぎましょう。
 次に嚥下機能(飲み込む力)ですが、この機能は大変複雑です。簡単に言いますと、物を飲み込む時に、気道は閉鎖されて食道を通過して行きます。食事中によくむせる人は、嚥下と気道の閉鎖のタイミングが合わず、気道に食物や液体が入り込みます。これを誤嚥と呼びますが、誤嚥によって口の中の細菌が気道に入りますと、誤嚥性肺炎を引き起こすことがあります。高齢者の死因のトップは肺炎で、その7割は誤嚥性肺炎と言われています。予防としては、食事する時に姿勢を正しくして、ゆっくりよく噛んで食べ、嚥下する時は息を止めて意識して飲み込むことを心がけましょう。汁物はとろみをつけるなどの工夫も必要です。肺活量の低下と誤嚥は関連がありますので、鼻呼吸でゆっくり深呼吸をすることも誤嚥の改善につながります。誤嚥から肺炎にならないように、日頃から歯磨きを丁寧に行い、お口の中を清潔にしましょう。


川島康弘 
一般社団法人豊川市歯科医師会
会長

 
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